成人の年齢が18歳に引き下げられ、初めて迎える「成人の日」。多くの自治体が、式典の名前を変えた上で従来通り、20歳を対象に「成人式」を開くが、18歳を対象にする自治体もある。(柳川迅、長野佑介、斉藤佑介、豊島鉄博)
大阪市天王寺区では8日、「二十歳のつどい」が開かれた。昨年までは「成人の日記念のつどい」だったが、成人が18歳以上となったため、名前を変えた。
大学2年の山木晴香さん(20)は「18歳から選挙には行っているが、成人年齢の引き下げの影響はあまり感じない。大人の実感は、20歳でお酒を飲めるようになったことぐらいかな」と話した。
大学2年で、滋賀県彦根市で一人暮らしをする徳永純也さん(20)は成人年齢の引き下げ以降、自分でクレジットカードの契約や下宿先の賃貸契約をした。「バイトをして家賃も自分で払っている。お金の管理をより意識するようになった」という。
大阪市は成人年齢引き下げ前の2019~20年、成人式の実行委員や高校生にアンケートを実施した。いずれも約8割が対象年齢は「20歳がいい」と回答。18歳の多くは高校3年生で受験や就職が重なるため、「参加できなくなる人が多い」などと、18歳の式典に否定的な意見が多かったという。市内では来年以降も、20歳を祝う式典が開催される予定だ。
北九州市では8日、「二十歳の記念式典」が北九州メディアドーム(小倉北区)で開かれた。色とりどりのはかまや振り袖、スーツに身を包んだ約3100人が参加した。
式典会場の周辺では、若者たちがスマホで記念写真を撮影するなどして、旧友との再会を喜んだ。
東京都内の大学に通う明神(…
- 【視点】
成人式の起源は紀元前200年前から行われていた中国の通過儀礼「冠礼」にまで遡るそうで、現在の形となった由来は、太平洋戦争終結後の昭和21年11月22日に、これからの時代を担っていく若者を励ますという目的で埼玉県蕨市の蕨町青年団が中心となり開