「ブラジルは盗まれた」暴徒化した人々 アメリカと重なる議会襲撃
ブラジルの首都ブラジリアで8日午後、ボルソナーロ前大統領の支持者約5千人が、大統領府や議会、最高裁判所などに突入し、暴徒化した。支持者らは、ボルソナーロ氏が敗北した昨年10月の大統領選が不正だったとして抗議デモを起こしていた。
ボルソナーロ氏の支持者らは8日午後3時半ごろ、ブラジル国旗などを身にまとい、大統領府や議会の窓ガラスを割り内部に突入した。
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国際協調の枠組みに縛られることを嫌い、奔放な言動で知られるブラジルのボルソナーロ前大統領は「ブラジルのトランプ」とも呼ばれた。首都ブラジリアで8日に起きた大規模な暴動について、米国のトランプ前大統領の支持者らによる2021年1月6日の米連邦議会議事堂襲撃事件との類似性が注目されている。
米メディアによると、ボルソナーロ氏は22年12月末から米フロリダ州に滞在しているとみられている。ボルソナーロ氏の滞在先から200キロ以上離れてはいるものの、フロリダ州にはトランプ氏の邸宅もある。
米紙ニューヨーク・タイムズは、敗れた前職大統領が「選挙不正」という虚偽の主張をしてきた点や、数カ月にわたる根拠のない「不正」の主張の後に暴徒化した支持者が議会を襲った点、国政の場を破壊して民主主義制度を脅かした点などを挙げ、「類似性は自明」だと指摘している。
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