米ラスベガスで今月、開催された技術見本市「CES」では、ビジネスで仮想空間「メタバース」を活用する展示が目立った。世界的な景気後退の観測が出るなかで、メタバースへの投資熱には一服感もあるが、現場の企業はビジネス分野での応用に地道な努力を続けている。
現実の風景に仮想の画像を重ねる拡張現実(AR)端末を開発する米マジックリープのブースには、人だかりができていた。
医師が脳の手術をする前の打ち合わせなどで使うソフトの体験コーナーでは、メガネを少し大きくしたような黒い端末を付けると、目の前には脳の三次元画像が映し出された。腫瘍(しゅよう)の位置や頭蓋骨(ずがいこつ)、血管などが見え、3D画像をくるくると回して見ることもできる。手術の手順のイメージ共有に役立つという。
データセンターの作業員や山…
- 【視点】
今年のCESでも、各社からさまざまなヘッドセットやスマートグラスが発表されました。たとえばシャープは、VR酔いに着目した「酔いにくい」VR用ヘッドマウントディスプレイを発表したりと、従来の「大きい」「重たい」「酔う」といった課題に挑戦するプ