「彼らをたたき潰す」 昨年国外退去のジョコビッチ、いざ全豪OPへ
堤之剛
「ビーチでもレストランでも、私が街を散策している時も、そしてテニスをしていても、みんな歓迎してくれる」
ついに、オーストラリアの地に戻ってきた。
今年初め。
シーズン初戦のアデレード国際の試合を終えると、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)がそう語った。
全豪オープン男子シングルスで史上最多9度の優勝を誇る。16日開幕の全豪を見据え、早々と豪州に入国し、前哨戦に臨んだ。
昨年は自身の行動が「嵐」を起こし、全豪には出場できなかった。
新型コロナウイルスのワクチン接種に消極的だったジョコビッチの滞在は、公益に反すると豪州政府が判断した。ジョコビッチ側と訴訟になり、豪州連邦裁判所は政府側の言い分を認め、ジョコビッチは国外退去処分となった。
そして昨年7月、豪州は海外からの入国者にワクチン接種証明の明示を求めることを取りやめ、ジョコビッチは入国できるようになった。
2年ぶりの全豪。4大大会21度優勝を誇る35歳のベテランも、普段通りとはいかない。
「豪州にやってくる気持ちが…