「わからないこと多く、エビデンス持たず」 コロナ死者増加で日医

村井隼人
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 新型コロナウイルスに感染した死者数の増加について、日本医師会の釜萢(かまやち)敏・常任理事は11日の記者会見で、「分からないところが多く、まだエビデンスを持っていない」と述べた。一方、「毒性が強まったという証拠はない」とも話し、さらに分析が必要との考えを示した。

 新型コロナに感染し、国内で亡くなった人は8日に6万人を超えた。2021年4月に1万人に達し、その後は3~10カ月ごとに1万人ずつ増えてきた。だが、5万人を超えた昨年12月1日からは、1カ月余りで6万人になった。

 釜萢氏は、背景の一つに感染の急拡大を掲げ、死亡者は「60歳以上が圧倒的で、かつ基礎疾患がある人が多い」と説明。直接の死因は心不全や腎疾患などが多いとし、「しっかり分析する必要がある」とした。

 一方、政府内でコロナの感染症法上の類型見直しに向けた検討を進めていることをめぐっては、「コロナが入ってきてもう3年になる。経験を踏まえて、国がどのような方針で臨むかをしっかり表明する段階にきている」と述べた。(村井隼人)

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