駅近くに残土の山4m、打つ手なく20年以上放置 ついに差し押さえ

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佐藤純
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 埼玉県宮代町は、20年以上前から大量の建設残土が違法に積み上げられ、街づくりの妨げになりかねない東武伊勢崎線和戸駅西側の畑を、国税徴収法に基づいて差し押さえた。企業誘致など民間資金を活用した開発を通じて、残土の山の解消につなげる道筋を探っている。

 差し押さえたのは、宮代町国納の畑など3筆の土地計約1200平方メートル。このうち和戸駅の西約100メートルの畑に、1995年4月ごろから農地法の手続きなしに大量の残土が運び込まれた。町と県は所有者に撤去するよう繰り返し指導したが、所有者は2003年に亡くなり、遺族も相続を放棄した。このため町などは打つ手がなくなり、推定4千立方メートル、高さ4メートルの残土の山が放置された。

 町は昨年1月、相続人がいない財産を管理する「相続財産管理人」の選任をさいたま家裁久喜出張所に申し立て、さいたま市の弁護士が選ばれた。残土の山に雑草が生い茂り、町は行政代執行法などに基づいて8月に除草作業をした。その費用約34万円を管理人に求めたが、支払われなかったため、10月に差し押さえの手続きを取ったという。

撤去に1億円、この先にもハードル

 この先もいくつものハードル…

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