「ギターは歌う」 本気でそう思わせたジェフ・ベック 萩原健太さん

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定塚遼

 世界的なギタリストのジェフ・ベックさんが10日、78歳で死去した。音楽評論家萩原健太さんは、ベックさんを「ギターという未完成な楽器の隙を、すべて可能性に変えた人」と評する。

 ギターが歌う、ってこういうことかと。もう、本当に歌ってる。そう思わせてくれるのがジェフ・ベックだった。歌詞がついている曲をギターインストゥルメンタルで演奏するとき、彼のギターから歌詞が聞こえてくるんですよ。

  本人はほとんど歌わなかったけど、その分の歌心が全部ギターに詰まっていた。超絶技巧やアプローチの斬新さみたいなものばかりに耳がいきがちですが、それらを支えていた彼の豊かな歌心こそが実は一番の魅力だったと思います。いくらテクニカルなことをやってもすごく人間っぽい。それが他の超絶技巧ギタリストにはない、彼特有のものだったと思う。

 作品としては、アルバム「ブロウ・バイ・ブロウ」(1975年)が一つのピークだと思います。ジョージ・マーティンのプロデュースのもと、ギタリストとしての歌心を存分に記録できた。その後の「ワイヤード」も素晴らしいですが、テクニカルな方面に踏み込みすぎたところある。その点、「ブロウ・バイ・ブロウ」はバランスが取れていた。

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