「自分らしく」LGBTの若者集う場 新潟で15日と来月11日

友永翔大
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 性的マイノリティー(LGBT)やそうかもしれないと感じている若者たちのための集いの場「にじーず」が15日と2月11日の2日間、新潟市で開かれる。新潟県内では長岡市以外で初めて。長岡での運営を担ってきたトランスジェンダーのスタッフまさきさん(29)は、手応えを口にする一方、課題にも直面している。

 にじーずは、東京にある同名の一般社団法人が2016年8月から全国各地で続ける取り組み。参加できるのは10~23歳で、参加者同士で会話やゲームを楽しむのも、1人で過ごすのも自由。スタッフと個別に話すこともできる。

 当事者の中でも特に若い世代は、多くが自身のことをなかなか周囲に明かせず、不安や孤独を感じているのが実態という。そんな状況を解消しようと、「安心して思春期をサバイバルできるつながりをつくること」を「ミッション」に掲げ、「家庭でも学校でもない居場所」づくりを進めている。

 県内では昨年4月に始まり、長岡市で月1回行われている。初回は8人が参加。その後も大雪で中止された12月を除き毎回、県内各地から4、5人ほどが集まったという。

 当初は「手探りの運営だった」とまさきさん。それでも、何度も参加してくれ、悩みを相談してくれる人がいた。参加者同士が自然と仲良くなる様子も目にし、「少しずつ心のよりどころになってきているのかな」と思えるようになった。

 何よりうれしかったのは、「話したことのない子と初めて話せた」と聞いたとき。自身を振り返れば、大学生の頃までは誰にも打ち明けられず、自分を押し込めて生きてきたからだ。

 一方で、課題も感じている。参加者にとって「いま置かれている状況を乗り切るという目先のことが第一になっている」とし、今後は参加者を増やして多くの人と交流できる環境を整えていきたいという。「様々な考えに触れることで前向きになれると思う」と話す。

 今回、新潟市での開催を求める声が寄せられ、実現にこぎ着けた。これを弾みに活動拠点も増やし、「居場所の選択肢を広げられたら」とも考えている。

 両日とも午後1~5時、万代市民会館(新潟市中央区)で。参加費無料、事前申し込み不要。遠方に住む人らには事前の申し込みで交通費として500円が支給される。詳細はホームページ(https://24zzz-lgbt.com/hokushinetsu/別ウインドウで開きます)。

 まさきさんは「皆さんが皆さんらしくいられる場所。気軽に参加してほしい」と呼びかける。(友永翔大)

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