中国、ロシア、北朝鮮によって安全保障環境の厳しさが増すなか、日米はどう向き合うのか。岸田文雄首相は13日の首脳会談で、自ら進めた防衛力強化を説き、バイデン大統領も支持を打ち出した。ただ、共同記者会見で、自らの言葉で連携強化を広く訴えかけるような場は設けられず、蜜月ぶりを取り繕う様子がうかがえた。
冬晴れの日差しが注ぐ13日昼、バイデン大統領がホワイトハウスの正面玄関に姿を現した。日の丸と星条旗を掲げた車から降りる岸田首相に笑顔で言葉をかけると、背中に左手をやり、建物へと導いた。
「大変手厚く親密な対応をして頂いた。バイデン大統領との間の個人的な信頼関係も一層深めることができた」。午後、会談を終えた首相は記者団に成果を誇った。官邸幹部も「大統領自ら総理を出迎えるのは極めてまれ。厚遇して頂いたということを端的に表している」と強調した。
首相にとって悲願がかなった…