第1回娘と海を渡った看護師「日本に戻らない」 カナダで増えたお金と余暇

有料記事

堀内京子
写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
[PR]

 娘を連れてカナダに来たのは6年前のことだった。

 静岡県出身のMikiさん(43)は、カナダ・オンタリオ州の総合病院で、一般病棟の看護師として働く。一昨年、永住権も取った。

 大学卒業後、地元の病院で看護師の仕事を始めた。4年目に未婚で出産。実家で母親と同居し、小さな子どもを育てながら夜勤もこなした。

 希望した病院で、多忙でもやりがいを感じていた。

 ある時、豪州の病院から看護師を招いての研修があった。留学経験も英語への関心もなかったが、なんとなく「これからは看護にも英語が必要かな」と近所の英語教室に通い始めた。

「この先ずっと、私はここで…」

 翌年、今度は豪州の病院での研修に派遣された。

 驚いたのは、看護師や医師、ボランティアや掃除スタッフらが親しげに病院で会話していること。

 生まれ育った日本を離れ、海外に移住する人の流れが静かに増えています。その決断の背景に何があったのか。それぞれのストーリーを重ねていくと、日本の現在地が見えてきました。

 救急外来のカウンターにはキ…

この記事は有料記事です。残り2585文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

【期間中何度でも15%OFF】朝日新聞モールクーポンプレゼント
  • commentatorHeader
    加谷珪一
    (経済評論家)
    2023年1月23日11時59分 投稿
    【視点】

    近年、日本の賃金が諸外国と比較して著しく低いことや、職場環境が劣悪であることについて多くの国民が知るようになり、外国に活躍の場所を見出そうとする日本人が増えてきました。海外就労においてもっとも大きな障壁となるはビザ(査証)の問題ですが、ビザ

  • commentatorHeader
    望月優大
    (ライター)
    2023年1月23日21時25分 投稿
    【視点】

    重要な論点がいくつもある記事でした。中でもこちらのパートに注目してみようと思います。 「同僚には世界から集まる移民が多い。勤務する病棟は日中10人の看護師のうち、6、7人が移民。インドやフィリピン出身が多く、韓国からも。医者も同様で、