退役機は「宝の山」 国内初、JAL大型旅客機を解体しリサイクル
朝倉義統
昨年、退役した日本航空(JAL)のボーイング777の2機が、東京・羽田空港の同社格納庫で解体され、ほぼ全てがリサイクルされた。全リサイクルを前提とした旅客機の解体は国内で初めての試みだという。その解体・リサイクルを担った富山県の企業は、この分野での本格的な事業展開を目指している。
1機目の解体が行われたのは昨年5月。同機は全長約74メートル、全幅約65メートル、重さ約155トン。エンジンを含め部品は約300万点に及ぶ。旅客機の翼や胴体は、硬くて丈夫なアルミ合金「超々ジュラルミン」を使う。
解体は約1カ月半かけて「極秘」に行われた。2機目に着手前の同11月に初めて公表され、富山県滑川市の金属リサイクル事業会社「豊富(とよとみ)産業グループ」が請け負ったことも明らかになった。2機目は同12月末に作業を終えた。
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