売り上げはコロナ前に回復 全国で苦境なのに浦和の百貨店はなぜ好調
山田暢史 大西英正
ネット通販の普及による客離れや新型コロナウイルスの影響で、デパート業界は全国的に苦境に立たされている。
そんな中、デパートや大型商業施設の景気が良い地域がある。JR浦和駅(さいたま市浦和区)周辺だ。なぜだろう。
浦和駅東口の前にある大型商業施設「浦和パルコ」。2022年10月に開業から15年を迎えた。
地上10階地下4階建てのビルにはスーパーやレストラン、アパレルなどのテナントのほかに映画館や市立図書館なども入っており、年間を通じて多くの人が訪れる。売り上げは、全国18店舗の中でも上位に入る。19年度には過去最大の271億円を記録した。
パルコと駅を挟んで反対側の西口の前にある伊勢丹浦和店も、21年9月から16カ月連続で前年の売り上げを超えている。
1981年に開業し、店の客層は50代以上が中心。日常の買い物のほか、お中元やお歳暮といったギフトの需要が高いという。
浦和店の営業計画担当を務める村松篤樹さんは「地域の方が四季折々の慶事を大切にされ、日常生活の多様なシーンの買い物でも使ってくれている」と話す。
なぜ好調なのか。理由のひと…