成河×石橋静河が挑む「桜姫東文章」 歌舞伎で異色のヒロイン

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増田愛子
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 前世からの因縁に縛られずに自ら行動する一方で、男たちの都合に翻弄(ほんろう)される――。歌舞伎では異色のヒロインを描いた、江戸時代の作者・鶴屋南北の代表作「桜姫東文章」に、石橋静河と成河が挑む。モラルにとらわれない人物たちのドラマが、現代社会に浮かび上がらせるものとは――。

 企画したのは、現代的な視点の上演で歌舞伎作品の魅力を再発見してきた、木ノ下歌舞伎(主宰・木ノ下裕一)。近年、能の構造を利用した作品も発表している、演劇作家の岡田利規が現代語訳の上演台本を書き下ろし、演出も務める。

 「本当に歌舞伎の知識がなくて……」と言う石橋。まずは、木ノ下歌舞伎の創作スタイルの特徴である、歌舞伎の舞台映像を見て、俳優の動きやセリフをそっくり同じに演じる「完コピ」稽古に、驚いた。

 「お芝居を外側からやるので…

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