南ア、中ロ海軍と合同演習へ ウクライナ侵攻1年のタイミング

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ヨハネスブルク=遠藤雄司
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 南アフリカ国防軍は19日、ロシア・中国の両海軍との合同軍事演習を2月17~27日に実施すると発表した。ロシアによるウクライナ侵攻開始から1年のタイミングとも重なり、南ア最大野党「民主同盟(DA)」は20日、「愚かな演習」だと反対を表明した。

 発表では、南ア国防軍は「すでに良好な関係にある3カ国間の関係を強化する手段」として軍事演習を実施するとした上で、「運用技術・知識の共有」を目指すとしている。演習は同国南東部にあるダーバン沖などで行われる予定。3カ国による海軍の軍事演習は2019年に同国南部ケープタウン沖で実施して以来2回目だという。

 南アは欧米との良好な関係を保つ一方、現在の与党アフリカ民族会議(ANC)が反アパルトヘイト(人種隔離)運動をしていた際に旧ソ連や中国から支援を受けていたことで、中ロとも良好な関係を築いてきた。また、近年はブラジル、インドも含めた新興5カ国(BRICS)のメンバーとして定期的に首脳会議を開いている。

 南アは昨年3月に国連総会で…

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    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2023年1月21日10時44分 投稿
    【視点】

    おさらいをしておくと、もともとBRICsというのは、2001年にゴールドマンサックスのアナリストが提唱した概念で、今後の世界経済の成長を担う新興4大国の存在を指摘したものだった。ブラジル、ロシア、インド、中国の頭文字をとり、最後に複数形を示

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