現場へ! 固定資産税の謎②
「入札額や受注量について本士協会が圧力をかける乃至(ないし)は誘導するような意図は全くありません」
埼玉県不動産鑑定士協会(荒井信宏会長)は昨年11月、会員の不動産鑑定士らに向けて、「謝罪」の文書をメールに添付して配った。それは、県内市町村の固定資産税の土地評価を受託する鑑定士を集めて10月に開かれた会議での発言に関するものだった。
朝日新聞が入手した会議の記録によると、会議の冒頭に1人の鑑定士が発言を求め、発注を従来の随意契約(随契)から入札に変える市町村が増えたことで契約額が下がり、「困っている」などと話した。さらに、入札での価格競争に積極的な一部の鑑定士を批判し、協会に「知恵を出して、安売り事業者を駆逐する行動をとってもらいたい」などと求めたとされる。
同協会は取材に、「内部的な…