増える木造天守 城ブームも後押し 復元するからには本物志向で

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斉藤勝寿
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 お城の華といえば天守。壮麗な天守のある姫路城兵庫県)は世界遺産にも登録されています。かつては全国にあった天守ですが、明治維新の廃城令や戦災で多くが失われました。戦後はコンクリートでの天守再建が目立ちましたが、平成以降は木造での復元を試みる所も。木造復元を実現したり、復元を進めたりしている城を訪ねました。

古写真や木組み模型から完全復元

 江戸時代などの木造天守が残っている城郭は、姫路城や松本城長野県)など全国で12カ所。「現存12天守」と呼ばれ、国宝もしくは重要文化財に指定されている。戦後はかつてあった天守をコンクリートで復元する試みが主流となったが、平成以降は史実に基づき木造で復元するところもでてきた。

 その一つ、大洲(おおず)城(愛媛県)を訪ねた。肱川を望む高台には、4層4階の天守を中心に台所櫓(やぐら、重文)と高欄(こうらん)櫓(同)が並び立つ。天守は明治時代に取り壊され、長らくは「歯抜け」の状態になっていた。

 天守復元への取り組みは1994年に始まった。明治時代に撮影された古写真や残されていた木組み模型などが根拠となり、完全復元が可能に。ところが、天守は高さ約19メートルになるだけに、13メートルを超える耐火構造ではない木造建築物は建てられないという建築基準法(当時)の壁が立ちはだかった。「天守の完全復元なので法の枠外として扱ってほしい」と約2年かけて国や県と粘り強く交渉した結果、許可が下り、2004年に工事が完了、一般公開が始まった。

 天守は隣の櫓と比べると「で…

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