「産まないでほしかった」養子当事者の悲痛 旧統一教会に行政指導
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が教義上、推奨してきた信者間の養子縁組をめぐり、厚生労働省は23日、養子縁組あっせん法などの順守を求める行政指導の文書を教団側に送った。今後も実態調査し、問題があれば刑事告発を含めた対応を判断する方針だ。加藤勝信厚労相が同日の閣議後会見で明らかにした。
当事者の肉声 「産まないでほしかった」
行政指導の内容は、教義を法解釈に照らし、具体的な問題点の指摘に踏み込んだ。「(実親が)育てられるのに捨てるなら、いっそ産まないでほしかった」といった養子当事者が厚労省に寄せた声も盛り込んだ。
また、子どもの権利条約や児童福祉法を踏まえ「児童はできる限り、父母に養育される権利がある」との原則に言及。その上で、養子縁組は「家庭での養育が困難または適当ではない場合」に温かい家庭を用意するという、あくまで子どものためにあるとした。
自殺図った私に教義説いた養母 旧統一教会の養子 20代女性の痛み
【当事者の声】 こどもは、生まれる家を選べません。旧統一教会の信者家庭に生まれ、養子に出された20代女性は「心の痛み」を抱えています。
問題視された教団のハンドブック
一方、信仰生活の基本を記す教団の出版物にも法律の趣旨にそぐわない内容があると指摘した。
具体的には「祝福家庭のため…
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