妊娠に悩む高校生を「よく来たね」と迎える 意見を尊重する親子支援

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伊藤良渓
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 妊娠や出産、子育ての相談に応じるため、横浜市では「母子保健コーディネーター」の制度を設け、妊婦の支援にあたっている。中には望まない妊娠をした女性もおり、職員たちは様々な選択肢があることを伝えてきた。啓発活動のため、学校で性教育の出前授業も行っているが、受け入れを希望しない学校も多いという。

 「交際相手との間に、子どもができた」

 数年前、女子高校生が保護者に連れられて、横浜市内のある区役所に相談に訪れた。

 「よく来てくれたね」。コーディネーターの職員はまずこう話しかけた。心がけているのは「あなたが相談に来てくれてよかった」と伝えることだ。

 産むか、産まないか。産んだら育てないと――。妊娠を望んでいない若い妊婦は、そう思い込んでいることが多いという。中絶や里親制度など選択肢があると知ってもらった上で、「本人の選択を尊重する」と職員は話す。

休学して子ども産む決断

 この女子高校生は様々な説明…

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