優等生がツムツムばかり… 琴勝峰を反抗期から復活させたライバル
安藤仙一朗
22日に幕を閉じた大相撲初場所(東京・国技館)。終盤の土俵を盛り上げたのは、東前頭13枚目の有望株だった。
23歳の琴勝峰(佐渡ケ嶽部屋)だ。
自己最多の11勝を挙げて迎えた千秋楽。1場所15日制以降で初めて、平幕力士として相星決戦に挑んだ。結びで大関貴景勝に敗れ、優勝はならなかった。それでも、口ぶりは、どこかすがすがしかった。
「最後まで優勝を争えたのは良い経験。精神力も地力も、まだ全然足りない」
取組後のインタビューでは、いつだって相撲内容を冷静に振り返る。まさに「優等生」。その姿は、恩師が語る子どもの頃の印象そのままだ。
「背が高く、スラッとしていて運動神経が良い。口数は少ないけど、真面目だし言われたことはすぐできるようになった」
「柏相撲少年団」で小学4年から中学3年にかけて6年間指導した永井明慶監督(40)は、そう語る。
優秀ぶりは、相撲に限った話ではない。絵を描くのが好きで、達筆。中学時代の学業成績はオール5だった。一緒に稽古に通っていた4学年下の弟の面倒もよく見ていたという。
ポーカーフェースは当時から。ただ、永井さんには「顔には出さないけど、相撲が好きなんだな」と感じることがあった。
琴勝峰が小学5、6年の頃だ。
角界では、野球賭博に八百長…