VARは支えてくれるけど…審判しかできないこととは 深野悦子さん

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聞き手・富田洸平
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 ゴールラインにわずかにかかっていた三笘薫選手の折り返しなど、サッカーW杯カタール大会はビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が注目を集めた大会でした。審判にとってVARはどのような存在なのか。テクノロジーの介入によって審判の役割は変わるのか。FIFA女子ワールドカップの主審経験もある日本サッカー協会の審判インストラクターの深野悦子さんに聞きました。

ふかの・えつこ

 1972年生まれ。2003年に女子1級審判員。06年、国際主審登録。11年FIFA女子ワールドカップで主審を務める。

 ――VARはどのようなときに用いられるのですか。

 「得点したかどうか、ペナルティーキック(PK)を与えるべきかといった判定にかかわる場合や、警告や退場の判断に明白な間違いがあったり、見逃された重大な事象があったりした場合にのみ、介入することができます。VAR側から主審に伝えますが、あくまで最終決定するのは主審です」

 ――VARの作業も、審判員がしているのですか。

 「そうです。複数のカメラの映像を見るビデオオペレーションルームに資格を持った審判員がおり、すべてのプレーをチェックしています。審判員の人数は、リーグや大会によって異なります。また、映像のリプレーなどビデオを操作するリプレイオペレーターも共に働いています」

 ――主審や副審の支えになっていますか。

 「得点やPKなどの判定は、試合を決定づけるものです。VARの介入で、誤判定の確率が下がる。ミスをリカバリーできるという意味では支えになっているのではないでしょうか」

 「Jリーグでは、ボールとまったく関係ないところで起きた悪質な行為が見逃された場合、証拠があれば試合後に罰することができます。それが試合中にできるようになったという面もあります」

「総VAR」と言っていい時代に

 ――間違いや見逃しを認めるということに審判は抵抗はないのでしょうか。

 「やはり、VARが介入した…

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