孫と祖父母が一緒にできるスポーツが米国で人気沸騰 社会問題にも
ニューヨーク=遠田寛生
近年、スポーツ大国の米国を席巻する競技がある。「ピックルボール」。屋内外で幅広い年齢層がプレーでき、新型コロナウイルスの感染拡大を機に爆発的に人気が出た。競技人口が急増し社会問題にもなった。(ニューヨーク=遠田寛生)
昨年10月20日、会社員のリディア・ハートさんはニューヨーク・マンハッタンの運動公園で「アフター5」を過ごしていた。
テニスを縮小したようなコートで、ペアの女性とひたすら黄色いプラスチック製のボールを追いかける。
「私が打つ!」。そう叫ぶと右手でパドル(ラケット)を振り切った。
「カコーン!」という軽やかな音が響き、ボールは相手コートの男性の足元を抜けていった。
参加していたのは女子ペア対男子ペアのダブルス。白熱する試合に、スーツ姿で公園を横切っていた中年男性も足を止めていた。
この日は8人が参加していた。知り合いではない。「午後からやりませんか」というSNSへの呼びかけを通じて集まった。男性の1人は通りすがりだ。
【動画】プロピックルボール協会(PPA)ツアーでプレーする選手たち=同協会提供
最近は空いた時間の多くをピックルボールに費やすというハートさんが競技を始めたのはコロナがきっかけだ。
コロナ禍で人気急上昇の理由
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