スーチー氏拘束のまま総選挙か 間もなくクーデター2年のミャンマー

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ヤンゴン=福山亜希
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 ミャンマー国軍がクーデターで権力を握ってから2月1日で2年になる。国軍は8月までに総選挙を実施するとしているが、民主化指導者アウンサンスーチー氏は拘束されたままで、国軍系政党に勝たせるための恣意(しい)的な選挙となりそうだ。理由をつけて選挙を延期する可能性もあり、選挙を実施するかどうかに関わらず、ミャンマーがクーデター以前の民主的な状況に戻るのは絶望的だ。

 国軍のミンアウンフライン最高司令官は4日、ネピドーで開かれた独立記念日の式典で演説し、「自由で公正、民主的な選挙が開かれる」と強調した。

 国軍はスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)が圧勝した2020年の総選挙に不正があったと主張。21年2月のクーデター直後から、やり直しの選挙を実施するとしてきた。

 憲法の規定では、ミンアウンフライン氏が全権を掌握する根拠となった非常事態宣言が1月31日に終わる。その後は、大統領や最高司令官らで構成する国防治安評議会が半年以内に選挙を開くことになる。

 ただ、同評議会トップは軍出身のミンスエ大統領代行が務めており、全権が再びミンアウンフライン氏に戻される可能性もある。

■選挙を行うか不透明な部分も…

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