日本最大の円墳・富雄丸山古墳(奈良市、4世紀後半)で、過去に類例のない盾形銅鏡と全長2メートルを超える巨大な鉄剣が出土した。銅鏡も鉄剣も国内で過去最大のものだという。銅鏡の背面は全面が複雑な文様に覆われており、専門家は「古墳時代青銅工芸の最高傑作」と評価している。
古墳を発掘調査している奈良市埋蔵文化財調査センターと、協力機関の奈良県立橿原考古学研究所が25日発表した。
同古墳は2017年度、空からの測量調査で直径約109メートルと日本最大の円墳だと判明し、同センターが2018年度から発掘調査を進めてきた。今年度は造り出し(突出部)を発掘し、全長5メートル前後の木棺を収めた埋葬施設を新たに発見。木棺を覆う粘土の中から、全長約2・37メートル、幅約6センチの鉄剣と、長さ約64センチ、幅約31センチの銅鏡が重なって出土した。
この記事の後半は、1)盾形銅鏡に二つの円形模様、2)鉄剣はうねるように屈曲した蛇行剣、3)専門家が期待する今後の調査ーーについて書かれています。
銅鏡は通常の円形ではなく…
- 【視点】
今回の大発見については、本記とサイドの記事でたっぷり書いたのですが、まだまだ書ききれなかったこともあり、補足の意味でコメントをさせていただきます。 富雄丸山古墳は奈良市北西部、生駒市や大和郡山市との市境近くにある古墳です。古くは「