文化財を火災から守ろう 四国村で消防合同訓練

紙谷あかり
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 26日の文化財防火デーを前に、江戸~大正時代に建てられた木造住宅など33棟が移築された高松市の野外博物館「四国村ミウゼアム」で24日、消防訓練が行われた。

 高松東消防署や地域の消防団、四国村の職員で作る自衛消防隊など計47人が参加した。観光客が投げ捨てたたばこの火によって、小豆島から移築された農村歌舞伎舞台(木造、江戸時代末期築)から出火したとの想定。職員が119番通報して初期消火を試みたが、周囲の山林にも燃え広がったとして、駆けつけた消防隊員らがホースを延ばして放水する訓練をした。

 文化財防火デーは、1949年1月26日に、法隆寺奈良県)の金堂で火災が発生し、壁画が損傷したことから、文化財を火災から守ろうと55年に制定された。香川県内では、昨年9月に坂出市の神谷(かんだに)神社の本殿(国宝)の一部が落雷で焼ける火災があった。

 四国村での消防署との合同訓練は9年ぶりの実施だという。四国村を運営する公益財団法人「四国民家博物館」の本城琢也常務理事は、「訓練では、通報してから放水するまでに時間がかかった。初期消火の重要性の高さを痛感した。予期せぬ火災のときの手順が確認できた」と話していた。(紙谷あかり)

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