NZアーダーン首相が正式に辞任、後任に44歳ヒプキンス氏

シンガポール=西村宏治
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 ニュージーランドアーダーン首相(42)が25日、正式に辞任し、ヒプキンス教育相(44)が後任に就いた。2017年に就任したアーダーン氏は19日、首相を続ける「余力がなくなった」として2月までに辞任すると表明していた。

 アーダーン氏は25日朝、支持者や同僚議員らに見送られてウェリントンの議会前を出発。国家元首・英国王の代理を務める総督の公邸に向かい、総督に辞任を申し出て認められた。

 アーダーン氏は災害やテロ事件への対応にあたって被害者や被災者に寄り添う姿勢を見せるなど、「優しさ」を重んじてきた。首相として最後の演説に立った24日の集会では「多数の市民が私に愛と思いやり、そして優しさを示してくれた」と感謝の言葉を贈った。

 ヒプキンス氏は、22日の与党・労働党の会合で後任の党首に選ばれた。25日には総督への宣誓式に臨み、首相に就いた。

 ヒプキンス氏は、アーダーン政権で新型コロナウイルス対応相も務め、実務能力の高さには定評のある政治家だ。物価高などにより与党人気は低下傾向にあり、10月の総選挙を前にどこまで支持を回復できるかが問われる。(シンガポール=西村宏治

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