江の島で磯釣り中、男性は波にのまれた 命を救った海中での「感覚」

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原晟也
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 磯釣りの名所として知られる江の島・稚児ケ淵(ちごがふち、神奈川県藤沢市)。昨年9月、同じ日の別の時間帯に、2人の釣り人が高波にさらわれた。1人は救助され、1人は流され行方不明のままだ。2人を分けたものは――。

 朝5時半の江の島。晴れていたが台風が遠く沖合にあり、風速10メートルと、相模湾は荒れ気味だった。

 川や湖での釣り歴25年超の東京都東大和市の会社員男性(37)はやや不安だった。磯釣りは初めて。救命胴衣などの装備をそろえた。

 磯場にはすでに10人ほどの人がいた。波際に慎重におりて釣りをする場所を選んでいたとき、高波が急に襲った。避難しようと振り返ると、太ももの高さの波が押し寄せ、岩に跳ね返った引き波に足をすくわれた。「まずい」。海に引き込まれた。

生死の分かれ道、何度も海に引き込まれた

 もがいて水を飲んでしまい…

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