一生懸命「勝手に」 中村倫也が演じる宮沢賢治 舞台「ケンジトシ」
増田愛子
37年の短い生涯で、今も多くの人に親しまれる作品を残した宮沢賢治。その妹で、良き理解者だったとされるトシ。2人の絆の軌跡を描いた、北村想の新作「ケンジトシ」が2月、開幕する。賢治を演じるのは中村倫也。舞台、そして役への向き合い方を聞いた。
「圧倒的に賢治として存在することが今回の仕事ですね。だから、あまり難しく考えていないんです」
作品は、2人に関心を持つ「石原莞爾」と名乗る眼鏡の男(山崎一)と助手(田中俊介)、そしてトシ(黒木華)との、賢治を巡る対話を軸に進む。そこには賢治という人間を「分析」するような、作者・北村のまなざしも感じられる。
時空を超えた言葉の交感の中…