高校で分かった父のすごさ 慶応・清原「僕も甲子園でホームランを」
山口裕起
「リラックス」「センター返し」
27日にある第95回記念選抜高校野球大会の選考委員会で選出が有力視されている慶応(神奈川)の三塁手・清原勝児(かつじ)(1年)の帽子のつばの裏には、こんな文字が記されている。
「打席に入る前にこれを見ると、『そうだ、そうだ』と冷静になれるんです」
書いたのは、元プロ野球選手の父・和博さん(55)。
西武、巨人、オリックスでプレーし、歴代5位となる通算525本塁打を放った大打者だ。
和博さんは大阪・PL学園高時代に桑田真澄さん(元巨人)との「KKコンビ」で名をはせた。
1983年夏から甲子園に5季連続で出場し、優勝が2度。
甲子園通算13本塁打の記録は今も破られていない。
だが、勝児はそんな父の輝かしい実績はよく知らなかった。
苦笑いを浮かべながら言う。「父が野球をやっていたことは、全然、記憶になくて……」
和博さんが現役を引退した2008年はまだ3歳だった。
3歳上の兄・正吾さん(慶大…