私の「いるべき場所」は友のいる街 侵攻後キーウへ、大きすぎる犠牲

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キーウ=喜田尚
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 ロシアによる侵攻が続き、ウクライナの多くの人々が故国を離れた。ただ、「故郷のため何かをしたい」と国外からウクライナに戻ることを選択した人もいる。4年間住んだポーランドから、侵攻後の2022年夏、首都キーウに戻った市民に話を聞いた。

キーウ、会社員フリエブ・ボイエンコさん(25)

 ポーランド南西部ウロツワフの大学で学んだ後、ワルシャワの会社で働いていたとき侵攻が始まりました。ウクライナ軍を助けるため、ヘルメットや防弾チョッキなどの物資を集めて送るボランティア活動に従事しました。

 でも、戦争が長引くにつれ、必要とされるものがドローン(無人航空機)や車両などへと変わっていき、だんだんボランティアの手には負えなくなりました。ちょうどそのころ、会社の雇用契約が切れてキーウに戻ることにしました。

 戻ってまず気づいたのは、人が少なくなったことです。地下鉄はがらがらで、以前の人波はありませんでした。それから空襲警報。今は慣れましたが。

 ただ、一番大きく変わったのは人です。人が人に優しくなりました。みないつも助け合おうとしている。死んだり、傷ついたりした親戚や友人がいる人も多いからでしょう。誰もが戦争に人生を変えられたんです。

 ポーランドの人々もそうでし…

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