「じわもん」は北国で生きていく力 郷土料理研究家の春待つ味

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 お年寄りたちは「自分の食べてるものなんて」と最初は言うのです。けれど身ぶり手ぶりを交えた話からは、その味を自慢に思う気持ちが伝わってきます。青木悦子さん(90)が石川全域に家庭料理をたずねる旅を重ねる理由がそこにあります。

 「こんなうまいもんがあるところに生まれたから、ちょっとやそっとでへこたれん」。2007年3月の能登半島地震の時、テレビニュースで聞いた被災者の言葉に、青木さんはハッとしました。

 地名から思い出されたのは、素朴なおかずの数々です。「食べることで、その地で生きていく力も体の中に入れ込んでいる。これこそ食育なのだと、大きなことを教えてくれました」。旅の成果は地元のテレビや新聞を通じて発信し、現在もクッキングスクールのスタッフとともに記録を続けています。

 今回のレシピは「鱈(たら)…

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