プチプチわきあがる太古のロマン、氷山の氷は南極唯一のお土産

有料記事

中山由美
[PR]

 南極での越冬も終わりが近づいた2020年12月5日、「アイスオペレーション」に出かけた。お土産用に氷を取りに行く。青空の下、つるはしと空の段ボール箱いっぱいを積んだ大きなそりをひいて、雪上車で海氷上を走った。

 狙うのは氷山、オンザロックで、プチプチと気泡が出てくる氷だ。氷は南極から唯一、お土産にしていいものだ。雪が降って氷ができて、とけてなくなり、またできる――を繰り返す。環境を壊す心配はない。

 小学校や役場に「南極の石が飾ってあった」という話をたまに聞く。昔の南極観測隊員が南極土産で地元に寄贈したらしい。今は研究目的などで手続きしなければ持ち帰れない。小さな石ころ一つでもポケットに忍ばせてはいけない。

 昭和基地は大陸そばの小さな…

この記事は有料記事です。残り622文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません