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ブレスト・アウェアネス いつもの乳房を知って「変化」に気づこう

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寺崎省子
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 「ブレスト・アウェアネス」という言葉を見聞きしたことはありますか。「乳房を意識する生活習慣」という意味です。自分で異常やしこりを探す自己触診と違い、普段の乳房の状態を知ることから始めて、「変化」に気づいたら医師に相談する。国も検診の指針で採用し、広く知ってもらおうとしています。(寺崎省子)

左胸がズキズキ 「いつもと違う」

 ズキズキ――。東京都の会社員女性(39)は、昨年夏、左胸に痛みを感じた。

 3歳と1歳の子どもがいる。母乳を与えるときの胸の張りや痛みとは違った。経験したことのない痛みだった。

 チクチク。痛みは続いた。「何か嫌だな」。そう思ったが、子どもたちの世話に追われ、時間が過ぎていった。

 2、3日たっても痛みは治まらない。子どもたちとお風呂に入っているときに、左胸を触ってみて、ハッとした。約2センチ大のボールのようなしこりがあった。

 これまでも、出産後に胸が気になって受診し「乳腺の腫れですね」と言われたことはあったが、それとは違う感触だった。

 その日は金曜日。「とにかく早く白黒つけよう」。土曜日でも診察をしている乳腺外科を探した。夫に相談し、子どもの世話を頼み受診した。

■39歳で乳がん 「まさか自…

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