「粛清されるかも」 容疑者が恐れる「ルフィ」 名前も使い分け?

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 東京都稲城市で昨年10月に発生した強盗致傷事件の指示が「ルフィ」や「キム」を名乗る人物から送られ、発信元の電話の国番号が、フィリピンに割り振られている「63」だったことが、警視庁への取材でわかった。ほかに「ミツハシ」と名乗って送られた指示もあったが、警視庁は同じ人物が複数の名前を使い分けていた可能性もあるとみている。

 同庁によると、稲城市の事件で逮捕された23~37歳の男7人は、互いに氏名もわからない関係だった。容疑者らは調べに対し、事件に加わった理由について「SNSで見つけた」「地元の先輩から引き継いだ」などと話しているという。「借金返済やギャンブルのために金がほしかった」と説明する容疑者もいた。

 容疑者の供述や押収した携帯電話の解析結果から、事件の指示役としてルフィ、キム、ミツハシと三つの名前が浮上した。もっとも多く使われていたのがルフィだった。ある容疑者は「警察に捕まった時は黙秘するという契約だった。話をするとルフィに粛清されるかもしれない」と話し、キムについても「『強盗に行くときは殺してもいい』と平気で言う」と証言したという。

 一方、「ルフィが『俺がミツハシだ』と話すこともあった」と供述する容疑者もいるといい、警視庁は詳しい指示系統の解明を進めている。

 事件は昨年10月20日に発生。宅配業者を装った男らが住宅に押し入り、住人に暴行を加えた上で現金約3500万円と金塊など約140点(計約860万円相当)を奪って逃走したとされる。警察当局は、この事件のほかにも、東京都狛江市の強盗殺人事件など複数の事件で「ルフィ」と名乗る人物が関与した疑いがあるとみている。

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