公用スマホ紛失の職員が虚偽報告 個人情報USB紛失が起きた尼崎市

中塚久美子
[PR]

 兵庫県尼崎市は27日、市の男性職員が市民の電話番号などが含まれた公用のスマートフォン1台を酒に酔った状態で持ち歩き、紛失していた、と発表した。職員は市に紛失した事実を10日以上ふせ、飲酒していたことを隠すなど虚偽の報告をしていた。市は職員を減給1カ月(月額10分の1)の懲戒処分にし、上司2人を口頭厳重注意とした。

 同市では昨年6月、全住民46万人分の個人情報が入ったUSBメモリーを委託業者が酒に酔って紛失した事案があり、全正規職員らに情報セキュリティー対策の研修を実施していた。

 市によると、職員は昨年12月1日夜、上司らと飲酒後、帰宅途中に財布や公用スマホを紛失した。翌日業務後にスマホがないことに気付いたが、上司らには報告せず、5日に警察に遺失物届を提出した。スマホは15日、別の職員が男性職員の自宅付近で発見した。スマホには市民らの電話番号17件や、LINEの連絡先のべ48人分などが保存されていた。

 職員は当初市に対し、「8日に紛失し、12日に警察に届けた」と事実と異なる報告をしていた。市はその内容をもとに13日と16日に記者発表をしていた。

 職員は「USB紛失のことが頭をよぎり、自分でなんとか探さないといけないと考えた。個人で発見できずに報告が遅れるなかで、事実と異なる報告をした」と話しているという。中塚久美子

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

今すぐ登録(春トクキャンペーン中)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

春トク_2カ月間無料