寒波の贈り物 六甲山で天然氷の切り出し 夏には自然の冷風に
柴田悠貴
神戸市灘区の六甲山展望台「六甲枝垂(しだ)れ」(標高888メートル)で27日、天然の氷を切り出して氷室に入れる「氷の切り出し」があった。約90平方メートルの「氷棚(ひょうだな)」と呼ばれる人工池に雨水をため、厚く張った氷を次々とチェーンソーで切り出した。
一年で最も寒いとされる「大寒」の恒例行事だが、今年は暖冬の影響で氷ができない状態が続き、延期になっていた。ここ数日の寒波で、厚さ約7センチの氷ができたという。
六甲山観光株式会社の大原淳史さんは「昨年の13センチに比べると少し薄いが、寒波前まではゼロだったのでちゃんと氷が張って安心しました」。氷室の氷は、夏場に風を通し、自然の力で涼を楽しめる「冷風体験」に使われる。(柴田悠貴)
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