3・11追悼式とりやめ献花台方式に 福島・双葉町、遺族の声受け
東日本大震災の被災地の福島県双葉町は、今年の3月11日から町主催の追悼式を行わない方針を明らかにした。代わりに献花台を設けて朝から夕方に自由に出入りできるようにする。高齢化などが進み、追悼式は参列者が減少傾向にあった。式典の時間に関係なく、犠牲者を追悼したいという遺族の声もあり、判断したという。
町は、震災後の津波などによる犠牲者が21人、東京電力福島第一原発の事故後の避難で体調を崩すなどして亡くなった関連死が158人に上る。これまでは毎年3月に、多くの町民が避難した同県いわき市などで式を開いてきた。避難指示の解除などを受けて、2年前の2021年に町内にある産業交流センターに会場を移していた。
今年は同センターに午前9時から午後4時まで献花台を設ける。震災発生の午後2時46分には、伊沢史朗町長らが黙禱(もくとう)する予定だ。(福地慶太郎)
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