エレベーターが止まったら? EVで動かす 日立ビルシステムが開発
杉山歩
エレベーターが停電で止まった際に、電気自動車(EV)から電気を送って動かすシステムを日立ビルシステムが開発した。災害などで停電が続いた場合の活用を想定している。実証実験で連携した日産自動車とともに、企業や地方自治体に売り込んでいく。
27日に公開されたのは「V2Xシステム」。専用の設備につないだEVから電気をエレベーターに供給し、速度を落とすなど調整しながら動かす。ほかにも給排水ポンプの稼働や照明の点灯、エアコンの使用にも利用できる。普段はEVの充電設備として使えるという。
両社は昨年から複数回、日産の軽EV「サクラ」を使って10時間連続でエレベーターを動かす実験をした。車を100%充電した場合、エレベーターを分速30メートルの低速運転で、1階から6階までを263回往復させることができた。バッテリーは半分ほど残っていたという。
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