第16回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の本戦が27日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、渡辺明名人(38)と糸谷哲郎八段(34)が準決勝進出を決めた。両者は準決勝で対戦する。渡辺名人は2回目の優勝、糸谷八段は初優勝を目指す。
渡辺名人は1回戦で西田拓也五段(31)と対戦。西田五段の三間飛車に居飛車穴熊で対抗し、一時は劣勢だったが133手で逆転勝ちした。「中盤の手順前後で簡単にダメになったが、粘っていたら好転した。終盤強気に勝ちにいって、ギリギリだったが残っていた」。2回戦では、広瀬章人八段(36)を96手で破った佐藤天彦九段(35)と対戦。相矢倉の戦いを150手で制した。「駒のぶつかる周辺が難しい将棋になった。終盤の△5三角(108手目)が飛車の両取りでピッタリになった」と振り返った。
準決勝で当たる糸谷八段は、2回戦で隣同士で対局していた。「出だし、すごいスピードで進んでいたので何が起きたんだろうとびっくりした」と話した。
有楽町で渡辺名人と準決勝を戦うのは、糸谷八段。「ずっとつらかった」展開の中粘り、初の準決勝の切符を手に入れました。
渡辺名人は昨年、名人3連覇…