投打に成長した関東覇者の山梨学院 6回目の選抜、3季連続の甲子園

佐藤靖
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 第95回記念選抜高校野球大会日本高校野球連盟毎日新聞社主催、朝日新聞社後援)の出場36校を決める選考委員会が27日、大阪市内で開かれ、昨秋の関東大会を制した山梨学院が2年連続6回目の出場を決めた。

昨夏の甲子園経験者が中軸

 野球部員ら49人は校内のホールに集まり、午後3時半から始まったインターネット中継に釘付けになった。出場校に「山梨学院」と呼び上げられると、選手らは拍手で喜んだ。

 新チームは、昨夏の甲子園に出た選手が中軸を担う。投手は新チームになるまで公式戦の経験がなかったが、林謙吾選手(2年)らが一戦一戦、力をつけた。秋の県大会準々決勝では逆転勝ちで勢いをつけた。続く関東大会は投打に安定した力を発揮し、29年ぶりに関東大会を制した。

 選考委員会では、試合ごとに投打ともに成長したことが評価された。

 冬の間は投手陣のレベルアップや、エースに続く投手の育成、体力強化など走攻守ともバランスよく鍛えてきた。吉田洸二監督は「このチームの強みはノリがいいところ。(関東大会で)優勝し、勢いが大事と再認識した。甲子園でも元気よくやっていきたい」と話した。

 昨年、春夏とも甲子園に出た主将の進藤天選手(2年)は「正式に出場が決まってうれしかった。昨年は春夏とも初戦で敗れたので、初戦を大事に、一戦必勝でチーム一丸で頑張りたい」と奮起を誓った。昨秋の明治神宮野球大会では四国大会覇者の英明に敗れ、「リベンジしたい」と目標の一つに掲げた。

勢いに乗って勝ちたい

 背番号10で快進撃に貢献した林投手は「神宮大会では自分の力が出せなかった。全国の舞台で自分のピッチングが出せるようにしたい」と意気込みを語った。

 4番を打つ高橋海翔選手(2年)は「まず1勝」が目標だ。「今年はチームのまとまりがいいので、勢いに乗って勝ちたい」と力を込めた。

 昨秋は先頭打者と抑え投手で活躍した星野泰輝選手(2年)は「速球やキレのいい変化球の打ち方を見直している。チームの勢いがつく打撃をみせ、林を援護したい」と決意を語った。

 選抜出場の知らせを聞いた吉田正校長は「生徒たちが力を発揮して甲子園で関東1位の名に恥じぬような試合をしてもらいたい」と期待を寄せた。(佐藤靖)

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