東北が12年ぶりに選抜切符 「楽しんでプレーする姿を見せたい」

三井新
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 今春の第95回記念選抜高校野球大会の出場校の発表が27日にあり、宮城県内から昨夏の甲子園覇者の仙台育英と昨秋の東北大会で準優勝した東北がそれぞれ選ばれた。同時に2校が選ばれたのは2年ぶり3回目。東北勢として2度目の全国大会優勝はなるか。開幕は3月18日。

 選抜出場が伝えられると、室内練習場で練習をしていた東北の部員たちは「イェーイ」「よっしゃー」と喜びを爆発させた。

 米大リーグ・パドレスのダルビッシュ有投手を擁した2003年夏に甲子園で準優勝した強豪だ。ただ、ここ10年で甲子園に出たのは16年夏の1回だけ。

 チームを立て直すため、昨夏に同校出身で元巨人の佐藤洋(ひろし)さん(60)が監督に就いた。昨秋の県大会決勝では、エースの右腕ハッブス大起君(2年)や左腕秋本羚冴(りょうご)君(同)らが継投し、仙台育英を下して優勝。その後の東北大会では終盤のしぶとい打線で逆転勝ちを重ねて準優勝。12年ぶり20回目の選抜への切符をつかんだ。

 佐藤響主将(同)は「初の大舞台で緊張すると思うが、楽しんでプレーする姿を全国に見せたい」と意気込んだ。佐藤監督も「失敗を恐れないでとにかく楽しめば、結果は後からついてくる」と背中を押す。

 12年前に監督としてチームを率いた五十嵐征彦校長はこの日、東日本大震災直後だった当時を振り返り、「多くの励ましのお礼がまだ十分にできていない。甲子園で感謝の気持ちを伝えて」と部員たちに語りかけた。(三井新)

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