爆発事故、ニトログリセリン結晶が原因か カヤク・ジャパンが報告書
石川雅彦
旭化成グループ会社「カヤク・ジャパン」(本社・東京)の宮崎県延岡市にある東海工場で2022年3月、爆発が起きて作業員1人が死亡し、住民を含む7人が負傷した事故について、同社が27日に調査報告書を発表した。火薬の原料であるニトログリセリン(NG)の一部が低温で結晶化していたところに衝撃が加わったことが爆発の原因になった可能性が高いとしている。
発表によると、事故は22年3月1日、火薬の原料を洗浄する洗浄工室内で、NGを貯槽から濾過(ろか)槽に移すための作業中に発生。低温の影響で一部結晶化して感度が高くなっていたNGに、作業や床への漏洩(ろうえい)に伴う衝撃が加わって爆発が起きた可能性が高いとした。一方、室内を前日から暖めていたことなどから、作業者がNGが結晶化していると考えることは困難だったという。
同社は再発防止策として、温…