強盗事件の指示役「ルフィ」、収容のフィリピンが日本側に引き渡しへ

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 関東や関西、中国地方などで発生した複数の強盗事件で、「ルフィ」と名乗って計画や実行を指示していたとみられる男が、フィリピンの首都マニラで拘束されていることが、フィリピン司法当局への取材でわかった。警視庁がこの男ら4人について、過去の特殊詐欺事件に絡む容疑で逮捕状を取得していたことも判明。警察当局は送還を受けるための手続きを進める。

 昨年以降に各地で発生した一連の強盗事件では、「ルフィ」を名乗る人物がフィリピンから指示を出していた可能性が浮上していた。警察は、収容中に携帯電話で指示を出していた疑いがあるとみている。

 フィリピン司法当局によると、男らは入国管理局の収容施設で拘束されており、現在は通信機器の使用を禁止されている。捜査関係者によると、逮捕状が出ていたのは渡辺優樹、今村磨人(きよと)両容疑者ら30代~40代の男4人で、2019年に日本人36人が現地当局に拘束された特殊詐欺グループの幹部らとみられる。36人は日本に送還、逮捕されたが、一部のメンバーは現地に残っていたという。

 警視庁は、この4人の身柄を早期に引き渡すよう、以前からフィリピン当局に要請を続けていた。フィリピン側は同国内の別の事件に男らが関わっていた疑いがあるとして要請に応じてこなかったが、一連の強盗事件への関与が疑われたことを受け、身柄を引き渡す意向を示したという。

 警視庁は引き渡しを受け次第、特殊詐欺事件で逮捕したうえで強盗事件への関与についても調べる。

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