現場で何が起きていたのか 不正閲覧、大手電力に欠けるコンプラ意識

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宮川純一 吉田貴司 池田良
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 大手電力による顧客情報の不正閲覧が新たに2社で判明し、計6社となった。いずれも情報が新電力の顧客引き抜きに使われたのかなど、不明点は多い。経済産業省関西電力への立ち入り検査に踏み切っており、実態解明を進める。

 「コンプライアンス(法令や社会規範の順守)の観点では、かなり足りなかったと認識している」

 27日、東北電の高野広充副社長は記者会見でこう陳謝。不正閲覧が2万7014件に上ったことを明らかにした。一方、「調査中で全容解明ができていない」とも語った。

 不正閲覧の発覚は、関電から始まった。昨年12月末、関電の送配電子会社のシステムから新電力の顧客情報が6年半にわたって閲覧できていたことが明らかになった。閲覧件数は昨年9~12月の3カ月だけで1万4657件に及んだ。

 関電によると、社員らが見ていたのは子会社の「関西電力送配電」が管理する新電力の顧客の名前や電話番号、電気使用量など。9月からの3カ月間に閲覧した700人に調査したところ、9割は「客の契約状況の確認や問い合わせ対応のため」と答えたが、1割弱が営業活動に使用したことを認めた。閲覧した842件のうち、12件で新電力から関電に契約が切り替わっていたが、関電は「因果関係はわからない」としている。

 今後の焦点は、どのぐらい営業活動に使われていたかだ。今のところ、関電以外は否定している。

 電気事業連合会の池辺和弘会長(九州電力社長)は20日の記者会見で、自社の不正閲覧のケースについて説明した。九電では同社の小売り部門が停電時に電話応対するため、送配電子会社から氏名・住所などが閲覧できる端末を借りていた。顧客の住所と停電の発生地域を照らし合わせるためだったといい、池辺氏は「非常に(端末の)使い勝手が良くて、使ってもいいだろうという勝手な判断があった」と話した。

 中国電力も27日の会見で…

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