監督解任の東海大菅生と、二松学舎大付がセンバツへ 主将の思いは
第95回記念選抜高校野球大会(日本高校野球連盟、毎日新聞社主催、朝日新聞社後援)の出場36校が27日、決まった。都勢では、昨秋の都大会を制した東海大菅生(東京都あきる野市)が2年ぶり5回目、準優勝の二松学舎大付(東京都千代田区)は2年連続7回目の出場となった。2校選出は昨年の国学院久我山、二松学舎大付に続き2年連続。組み合わせ抽選は3月10日、大会は同18日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。
選抜出場が決まると、東海大菅生の峰岸英仁校長は「あってはならないことがあったが、選出してもらえたのは部員の皆さんへの期待の表れ。新体制の下、菅生らしい爽やかなプレーを甲子園で見せてもらいたい」と部員に声をかけた。
部員への暴力で、長く同校を率いた若林弘泰監督(56)は21日付で解任。上田崇新監督(29)が就任したばかりだ。同校野球部出身で、2016年からコーチを務める上田新監督は「子どもたちがのびのびできるようにサポートしたい。熱い気持ちをもって甲子園に臨みたい」と話した。
前夜、エースの日當(ひなた)直喜投手(2年)の呼びかけで部員全員が頭をそった。昨秋から続く「験担ぎ」だという。渡部奏楽(そら)主将(同)は「こういう時こそチーム力が問われる。チーム力を武器に甲子園では戦っていきたい」と誓った。
二松学舎大付は21年の夏、22年の春夏に続く甲子園出場。昨秋は都大会決勝で敗れたが、選抜出場を信じて準備してきた。同校野球部出身で、選手として選抜大会で準優勝した経験を持つ市原勝人監督は「選手たちは優勝を目指すと言っている。僕を抜いてもらえれば」と期待を込めた。
押切康太郎主将(2年)は「とりあえずほっとした。やってやろうという気持ちもわいてきた」。昨夏の選手権大会では先発出場。「先輩がいた去年と比べて『自分がやるしかない』という気持ち。優勝して、夏に向けて良いスタートを切りたい」と意気込んだ。
昨秋の都大会で4番を務めた片井海斗選手(1年)は、市原監督によると「出場が決まり一番にやにやしていた」という。「本当にうれしかったので」と笑みを浮かべ、「甲子園では自分のホームランよりチームの勝ちにこだわりたい」と話した。(野田枝里子、滝沢貴大)
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