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がんで太もも20センチ切除 22歳菅原ひなさんが再びめざす舞台

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小松隆次郎
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 医師から告げられたのは、予想もしていない言葉だった。

 「悪性かもしれない」

 「え? え? 悪性って、がん?」

 2022年7月下旬。アイドルグループ「ゆるっと革命団」のメンバー菅原ひなさん(22)は、病院で検査を受けていた。3カ月ほど前から感じていた左脚の太ももの痛みがひどくなったためだ。

 医師のパソコン画面に映し出されていたX線写真に、大きな白いかたまりが見えた。

 ちょうど1カ月前はステージ上でファンの声援を浴び、幸せに満たされていた。感染防止のため2年以上も自粛していたファンの「声出し」が、解禁されたライブだった。

 ひなちぃ!

 ひなちぃ!

 コロナ禍で止まっていた時間が、再び動き出すはずだった。

 がんの疑いと診断され、さらに詳しい検査を受けるため地元・新潟の病院に通った。その間も、東京ではライブ出演を続けた。痛みがつらいときは、ステージ上でいすに座って歌った。

 8月になって正式に告知された病名は「滑膜肉腫(かつまくにくしゅ)」。筋肉や脂肪、神経などから生じ、若年層に発症しやすい珍しいがんだった。

 医師から運動やダンスができなくなるかもしれないと言われた。覚悟はしていたはずなのに、涙がこぼれた。「これからどうすれば……」

 ダンスがあったからこそアイドルを続けてきた菅原ひなさん。「ステージに戻りたい」と、懸命の闘病生活が始まります。

 「ゆるっと革命団」に加入し…

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