高校の新しい学習指導要領を踏まえた共通テストが、2025年から始まる。高校教育と大学入試を一体で変える改革の目標地点だ。思考力を問おうとして長くなる問題の分量はどうするのか。どんな作問を目指すのか。準備を進める大学入試センターの試験・研究統括補佐官の小野賢志(けんじ)さんに聞いた。
――25年の「問題作成方針の方向性」を昨年11月、試作問題とともに公表したが、この間、寄せられた批判をどこまで意識したのか。例えば、前年度までの問題作成方針の「授業改善のメッセージ性も考慮し」というくだりがなくなっている。高校教育と入試を同時に変える改革について「教育が変わらないから入試で変えようというのは本末転倒」との指摘が出ていたことを受けてのことか。
高大接続改革は高校教育も大学教育も変わろうとしているから、大学入試もそれに応えるものにすることを目指しています。「教育が変わらないから入試で変えよう」というものではありません。そのことが明確になるようにしました。
問題解決力・多面的に考える力を
――授業改善が試験の目的で…

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