武田信玄ゆかり?新発見が相次ぐ「幻の城」 対上杉謙信、最前線の地
信濃国にかつてあった「幻の城」の発掘調査が長野市で進められ、新たな発見の報告が相次いでいる。武田信玄にゆかりがあるとされるその城の名は「長沼城」。江戸時代に幕府の直轄地になり、防衛拠点としての役目を終えて廃城。その後は洪水などの影響で土に覆われ、遺構のほとんどはリンゴ畑の下に眠っていた。
長野市の金鵄(きんし)会館で21日に開かれた公開講座(主催・東大史料編纂〈へんさん〉所)で、県埋蔵文化財センターの柳沢亮さんが発掘成果を発表した。
調査が進められているのは長野市穂保(ほやす)。2019年10月に東日本台風(台風19号)で被災した地域だ。千曲川の堤防が決壊したその地点にかつて、長沼城があった。
南北約650メートル、東西約500メートルと大規模な平城だったと伝わるが、その跡はほとんど地表に残らず、国や県の史跡にも指定されていない。地元の有志が文献をもとに独自に調査をしていたが、柳沢さんによると「災害以前は許可が下りず、遺構は全くの手つかずの状態だった」という。
水害後、ここに災害時の活動…
- 【解説】
奈良市にある日本最大の円墳・富雄丸山古墳(4世紀後半)で、過去に類例のない盾形銅鏡と全長2メートルを超える巨大な鉄剣が出土されるなど、最近は歴史ニュースが紙面を賑わせています。こちらは長野発のニュースですが、とても興味深く読みました。