ポーランドにあるナチス・ドイツのアウシュビッツ強制収容所をソ連軍が解放してから78年となった27日、世界各地で記念の式典が開かれた。ただ、ソ連を継承したロシアは、ウクライナ侵攻を理由にポーランドなどで招待されなかった。ロシアの孤立が深まる中、プーチン大統領は国内向けに「犠牲の大半はソ連の国民」などとし、ナチスとの戦いに重ねて、侵攻の重要性を訴えた。
「我が国の偉大な勝利への貢献を見直す試みはナチスの犯罪を正当化し、復活の道を開く。ウクライナでのネオナチによる市民への犯罪や民族浄化が証拠だ」
プーチン氏は27日、第2次世界大戦中にナチスに虐殺されたユダヤ人を追悼する「ホロコースト(ユダヤ人の大量殺害)犠牲者を想起する国際デー」の式典の主催者や出席者にあてた電報で、こう強調した。
前日の26日にはロシアの首席ラビ(ユダヤ教指導者)と会談し、「ナチスに殺害されたユダヤ人の大半がソ連国民だ」と根拠を示さず主張した。さらに、自らが「ネオナチ」と批判するウクライナ政府を念頭に、ナチスの犯罪を許さない姿勢を強調。その模様はテレビで放映された。
現代のロシアでは、ナチス・…

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