バスケ部コーチ「シュートするな」パワハラ発端にいじめ、生徒が提訴

須田世紀
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 山形県立高校のバスケットボール部に所属していた2年生(当時)の女子生徒が、外部コーチからパワーハラスメントを受け、それがきっかけで部員からのいじめが起きたのは学校の安全配慮義務違反だとして、山形県に330万円の損害賠償を求める訴訟を山形地裁に起こした。31日に第1回口頭弁論が開かれる。提訴は昨年11月30日付。

 訴状によると、2021年4月に女子生徒のバスケ部に外部コーチが就任。背が低いなどの理由でコート上で「動くな」「シュートするな」などと理不尽な指導を受けたうえ、先発メンバーから外されたとする。

 女子生徒は同年11月に精神科自律神経失調症と診断された。また、同月にあった大会の試合前に過呼吸の発作を起こしたが、コーチや顧問が約20分間救護しなかった。

 原告側は学校側に「コーチから何をされたか部員に説明させて欲しい」「コーチとの話し合いの場を設けて欲しい」と要望。説明会は開かれたが、原告側の要望が聞き入れられていない内容だった。その後、部員から声を掛けられなくなったり、SNSで「被害者ぶるな」と書かれたりするなどのいじめに発展したとしている。

 県教育庁スポーツ保健課の担当者は取材に「訴状を精査して対応を検討中。それ以外のコメントは差し控えたい」と話した。(須田世紀)

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