羽生善治九段が分岐点の一局で選んだ「雁木」 語っていた温故知新

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北野新太
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 将棋の藤井聡太王将(20)=竜王・王位・叡王・棋聖と合わせ五冠=に羽生善治九段(52)が挑戦している第72期王将戦七番勝負(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)の第3局は28日、金沢市で始まった。藤井王将が初防衛を、羽生九段がタイトル獲得通算100期を目指すシリーズ。1勝1敗で迎えた分岐点の一局となる。

 注目されたのは後手番の羽生九段の戦型選択。やはり後手番だった第1局では、現代将棋の王道ではないものの王将挑戦権獲得の原動力となった「横歩取り」を選ばず。第3局で投入するかどうかという関心が集まっていたが、羽生九段はまたしても本命視はされなかった戦い方を選んだ。

 対局開始後、微細な牽制(けんせい)の応酬が続いた後、挑戦者が目指したのは「雁木(がんぎ)」だった。

 雁木とは、昭和10~20年代に名人8期を獲得した木村義雄十四世名人を天下へと導いた戦型。細部の改良を加えられながら戦前戦後と何度か流行期を迎えたものの、平成に入ってから衰退し、ほとんど指されることはなくなっていた。

平成に入って影を潜めたかに見えた「雁木」が復活するのは将棋界にAIの影響が色濃くなってから。羽生九段はかつて、記者に雁木の持つ温故知新の思想を語ってくれていました。

 ところが、AI研究が棋士間…

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